溶融亜鉛メッキの犠牲防錆効果


溶融亜鉛メッキは高熱で溶かした亜鉛の中に鉄加工物を浸けて表面に亜鉛を付着させるメッキ処理方法です。
1m2あたりの亜鉛付着量が450g以上という意味でHDZ-45と表記しています。
メッキした亜鉛自体が錆びることによって酸化皮膜を生成し、表面に膜を張って鉄素地を守ります。
これを犠牲防蝕効果といい、表面の亜鉛が無くなるまで鉄素地はサビることはありません。

溶融亜鉛メッキ処理された製品は、当初金属光沢の淡灰色をしています。
これは白サビを生成する前の亜鉛の色です。
長時間大気にさらされると白サビを生成し、次第に光沢を失い灰色に変わります。
白サビは緻密な酸化皮膜で水に溶けにくく大気中に安定しています。
この白サビ発生が収まり安定するには1年程かかります。
設置当初白サビが気になる場合は灯油で洗うと白サビだけ落とすことができます。

亜鉛メッキの白さびは見かけのかさが多いので、亜鉛が非常に侵されている様に見えます。
しかし実際には亜鉛の損失量は1g〜4g/平米程度です。
溶融亜鉛メッキの付着量は300〜600g/平米ですから微々たる量です。
保護皮膜の性能が低下したり、エアコン本体の性能に影響を与えることはありません。




亜鉛の特性(鉄との比較)
亜鉛(Zn)鉄(Fe)

素地

素地

白サビ発生

赤サビ発生

白サビが素地を守る

赤サビがどんどん進行



溶融亜鉛メッキの性能(塗装との比較)
溶融亜鉛メッキ塗装

キズ発生

キズ発生

犠牲防蝕効果!

腐食が進行・・・